顎関節症とは?原因から治療法、セルフケア法まで徹底紹介
2024年11月23日(土)
こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。
顎関節症という病名を聞いたことがある方は多いでしょう。
しかし、顎関節症とはどのような病気か詳しく知らないという方もいるかもしれません。顎関節症になると日常生活に支障をきたす可能性があるため、適切な治療を受ける必要があります。
今回は、顎関節症とはどのような病気か詳しく解説します。顎関節症になる原因や治療法、セルフケア法まで詳しく解説しますので、顎関節症にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
顎関節症とは
顎関節は耳の近くにある関節で、口を開け閉めするときに動くところです。顎関節は非常に複雑な構造をしていて、筋肉や神経が集中しています。また、話すときや食べるときなどに頻繁に動くところでもあります。
この顎関節が何らかの影響で異常をきたし、顎が痛い、口が開かないなどといった症状が現れている状態を顎関節症と言います。
ひどい場合には、痛みが強く食事が摂れない、口がほとんど開けられないといった状態になることもあります。原因は様々ですが、治療を受けることで改善できる病気です。
顎関節のセルフチェック
次の項目のなかで当てはまるものがある場合には、顎関節症が疑われます。自己診断は禁物なので、気になる場合には、歯科医院を受診するようにしましょう。
- 口を開けると顎関節に痛みや違和感がある
- ものを噛むと顎関節に痛みや違和感がある
- 口を開け閉めするときに音が鳴る
- 口が大きく開かない
- 顎が外れることがある
そのほか、起床時に顎が疲れたような感じがする場合や、エラが張ってきたような気がする場合にも顎関節症が疑われます。
顎関節症の主な症状
顎関節症の主な症状について詳しく解説します。
口を開けると痛みがある
顎関節症になると、大きく口を開けたときに痛みを感じることが多いです。大きな口を開けて笑ったり、あくびをしたりするときに痛みを感じることがあるでしょう。最初は違和感程度だったものが痛みに変わっていくこともあります。
口を開け閉めするときに痛みがある場合は、顎関節にトラブルが生じている可能性があるため、歯科医院で相談したほうがよいでしょう。
口を開けると顎関節から音が鳴る
食事をするときや会話をするときに、顎関節からシャリシャリ・ゴリゴリなどといった音がすることがあります。この場合は、顎関節に問題が起こっている可能性が高いです。
口がうまく開かない
顎関節症になると、口をうまく開けなくなることがあります。重度の場合には、口がほとんど開けられなくなることもあるでしょう。
顎関節症の原因
顎関節症の原因には様々なものが考えられます。複数の要因が重なって発症することも多いです。特に多いのが、噛み合わせの異常や歯ぎしり・食いしばりです。ここでは、顎関節症を引き起こす原因について詳しく解説します。
噛み合わせの異常
顎関節症の原因のひとつは、噛み合わせの異常です。噛み合わせが悪いと、顎関節に負担がかかって顎関節症を引き起こすことがあります。また、虫歯などが原因で片側でばかり噛む癖がついていると、顎関節に異常をきたすことがあります。
歯並びが乱れていたり、被せ物や入れ歯が合っていなかったりすると噛み合わせが悪くなることがあります。噛み合わせが悪くなる原因にはさまざまあるため、詳しくはお口の中を検査してみないとわかりません。噛み合わせの悪さを感じる場合には、歯科医師に相談しましょう。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりの癖が、顎関節症の原因になっている可能性もあります。特に、夜間に歯ぎしりや食いしばりをしていることも多く、本人が自覚できていないこともあります。
歯ぎしりや食いしばりをすると、歯や顎に大きな負担がかかります。これによって、継続的に顎に強い力が加わり続けると、顎関節症を引き起こす可能性があるのです。
日常生活における癖
頬杖やうつぶせ寝、猫背などの癖も顎関節症を引き起こす原因といわれています。これらは無意識のうちに行っていることが多いですが、顎関節に負担がかかる行為です。
その他
そのほか、慢性的なストレスや睡眠障害、事故などによる顎周囲の外傷が原因で顎関節症を引き起こすこともあります。慢性的なストレスや睡眠障害は、歯ぎしりや食いしばりを誘発している可能性もあります。
顎関節症の治療法
顎関節症は一時的に症状が現れて、その後自然に治っていくこともあります。そのような場合には、様子をみても問題ないでしょう。
ただし、症状が長引いている場合や日常生活に支障をきたしている場合には、治療を受けましょう。では、顎関節症はどのように治療するのでしょうか。ここでは、顎関節症の治療法について解説します。
噛み合わせの治療
被せ物や入れ歯、ブリッジなどの噛み合わせの状態を確認し、異常がある場合には調整を行います。歯が抜けたままになっている部分がある場合には、ブリッジや入れ歯、インプラントで歯を補う必要があります。
噛み合わせの異常が広範囲に及ぶ場合には、矯正治療をして、根本的に噛み合わせを改善する場合もあるでしょう。
スプリント療法
スプリント療法とは、マウスピースを使用した治療法です。就寝時にマウスピースを装着し、噛み合わせたときの負担を軽減することで、顎関節と筋肉をリラックス状態にします。主に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方に使用することが多いです。
スプリント療法には保険が適用されます。歯型を取り、専用のマウスピースを作り、調整をしながら治療を続けていきます。
薬の服用
症状が重い場合には、痛み止めを処方します。その他、症状に応じて筋肉をほぐすようなお薬を処方する場合もあります。
顎関節症の予防・セルフケア法
顎関節症の予防・セルフケア法は、ご自分で意識することで簡単に始められます。ここでは、顎関節症を予防するための具体的な方法をご紹介します。
悪い癖を治す
顎関節症を予防するためには、原因となる悪い癖を改善することが大切です。上述のとおり、頬杖をつく癖やうつぶせ寝、歯ぎしり・食いしばりの癖は、顎関節症を引き起こす原因になります。これらを行なっていると気づいたら、意識して改善しましょう。
片側ばかりで噛む癖がある場合も、改善したほうが良いです。意識して両側で均等に噛むようにしましょう。噛み合わせに問題があり、両側で噛めない場合には、顎関節症を発症していなくても治療を受けることが推奨されます。
ストレスを溜めない
ストレスが溜まると、顎周りの筋肉が緊張して歯ぎしりや食いしばりをしてしまうことがあります。上述のとおり、歯ぎしりや食いしばりをすると顎に負担がかかるため、顎関節症を引き起こすことがあります。
そのため、ストレスを溜めないようにすることが大切です。リラックスする時間を作ったり、軽く運動をしたりしてストレスを溜めないようにしましょう。
顎関節のストレッチ・筋肉のマッサージをする
顎関節のストレッチは、顎関節症の予防になるだけでなく、軽度の顎関節症の症状緩和が期待できます。左右対称の適切な顎の開閉を習慣づけ、筋肉にアプローチすることが重要です。
顎関節周辺には、多くの筋肉が走行しています。こめかみのうしろあたりにある側頭筋や顎関節の少し下あたりにある咀嚼筋のマッサージも効果的です。指で円を描くように優しくマッサージしましょう。
まとめ
顎関節症とは、口を開けたときに痛みがあったり、音が鳴ったりといった症状が現れる病気です。口を大きく開けられなくなることもあるでしょう。重度の状態にまで悪化すると、日常生活に支障をきたすようになり、生活の質を低下させます。
顎関節症は、噛み合わせの異常や歯ぎしり・食いしばりなどの癖が原因で引き起こされることが多いです。顎関節症になった場合には、噛み合わせの治療やスプリント療法などで改善を目指します。
顎関節に痛みや違和感がある場合は、早めに歯科医院を受診して相談しましょう。
顎関節症の症状にお悩みの方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、小児歯科を中心に成人の一般歯科や矯正治療なども行っています。診療案内はこちら、ご予約も受け付けております。