虫歯になりにくいおやつはある?食べるときの6つのルールも解説!
2023年08月28日(月)
こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。
「虫歯にはなりたくないけど、おやつを食べたい!」「こどもには間食が必要だけど虫歯が気になる」そんな悩みをかかえている方はいらっしゃいませんか。
また、おやつの内容で虫歯のなりやすさが変わってくるのをご存じでしょうか。何気ないおやつの選択や食べるタイミングの習慣で虫歯になりやすい環境が整ってしまっているかもしれません。
今回は、虫歯になりにくいおやつや、食べる時に気をつけることなどを解説していきます。
目次
虫歯の原因とは?
「甘いものを食べてばかりいると虫歯になる」そんな話を聞いたことがあるのではないでしょうか。実は、その話は生物学的な根拠があるのです。
虫歯を進行させる虫歯菌は、プラークの中に潜んでいます。その虫歯菌が「酸」を出し、歯を溶かすことで、肉眼的にもはっきりとした虫歯となっていきます。増殖した虫歯菌が、やがて歯の表面のエナメル質を溶かし、さらに進行すると穴があいてしまうのです。
虫歯菌は「糖」をエサにして活性化します。さらに、糖分をエサにしてどんどん増殖していくため、甘いものをたくさん食べれば虫歯になりやすくなるというメカニズムがあります。
また、糖分を多く含んだおやつは依存性があるといわれているのです。これは、身体の仕組みとして、糖分の摂取の有無で血糖値が大幅に上下することが原因です。依存性が高まると甘いおやつを食べることが習慣化してしまうので、虫歯になりやすい環境を自ら整えてしまうことに繋がります。
虫歯になりにくいおやつとは?
おやつを食べるときには虫歯になりにくいものを選択しましょう。虫歯になりにくいおやつの特徴は、カルシウムを多く含むもの、糖分があまり含まれないもの、すぐに食べ終わることができるものが挙げられます。
具体的には、以下のようなおやつが推奨されます。
カルシウムを多く含むもの
カルシウムは、虫歯予防という観点からは摂取することが推奨されます。チーズ、ゆで卵、アーモンドフィッシュなどは、量も少なく、おやつに向いています。
糖分があまり含まれないもの
おせんべいやクラッカーなど、歯ごたえがありながらも糖分があまり含まれないものがオススメです。また、食べるのに時間がかかっても咀嚼がしっかりできる野菜スティック、枝豆やリンゴ、スルメイカなども選択できます。
量がしっかり欲しいときのおやつは、菓子パンよりもおにぎりを選ぶように心がけましょう。
すぐに食べ終わることができるもの
虫歯予防に気を使っていても、糖分が含まれているおやつを選択したいときもあるでしょう。そのようなときには、アイスクリームやゼリーなど、食べるのに時間がかからないおやつを選択するとよいでしょう。
虫歯になりにくいとされるおやつを選択するだけでは、直接的な「虫歯予防」になるわけではありません。先述してきたおやつを選択したとしても、歯磨きはしっかり行うことが大切です。
虫歯になりやすいおやつとは?
虫歯になりやすいおやつの特徴は、歯にひっつきやすいもの、食べるのに時間がかかるもの、糖分が多く含まれているものが挙げられます。
具体的には、以下のようなものに注意が必要です。
歯にひっつきやすいもの・歯にはさまりやすいもの
キャラメル、ソフトキャンディ、グミ、ガムなどが該当します。
歯にひっつきやすく、歯磨きで取り残してしまうと虫歯菌が活性化してしまいます。ガムに関してはキシリトール配合のものが虫歯予防として宣伝されていることが多いですが、ガムを噛むだけで歯磨きの代わりになるわけではないので注意しましょう。
食べるのに時間がかかるもの
あめ、水あめなどが該当します。また、食べ終わるまでに時間がかかるケーキ類も注意しましょう。
食べるのに時間がかかると虫歯になりやすいからと、早食いをしてしまうのは危険なのでやめましょう。
糖分が多く含まれているもの
あめ、グミ、チョコレート、あんこを使用したおやつ(どら焼き、ようかんなど)が該当します。
コンビニなどで手に入る、手軽で安価なものは摂取する機会が多いため、注意しておきましょう。
砂糖が多く含まれているだけではなく、口の中に長く残りやすいことも虫歯への近道となってしまいます。おやつを食べたあとは歯磨きをしましょう。出先などで歯磨きが難しい場合には、水やお茶など砂糖の含まれていない飲み物を飲みましょう。
おやつを食べるときの6つのルール
おやつを食べる際や、こどもに食べさせる際に守るべきポイントを6つご紹介します。下記のことを守って虫歯予防に努めていきましょう。
間食は1日2回までにしよう
糖分を含んだおやつ・間食の回数は1日2回までにしましょう。少量ずつ摂取していたとしても、3回以上の間食は食事間隔があかなくなり、虫歯への近道となってしまう可能性があります。
年齢によっては、必要なカロリー摂取の目的で1日2回の間食が推奨されます。間隔をあけて食べるように心がけましょう。
量と時間はしっかり守ろう
おやつや間食の量は事前に決めて「もうちょっと、もうちょっと」とダラダラ食べてしまうことはやめましょう。ダラダラおやつを食べることは、糖分が口の中に長時間滞留することにつながり、虫歯菌の増殖を早めてしまいます。
水分補給はお茶か水にしよう
水分補給は、お茶か水にしましょう。ジュース類もたまにはいいですが、水分補給として常にジュース類を摂取していると口腔内の保清から遠ざかってしまいます。流行している味付きのミネラルウォーターも実はミネラルウォーターではなく、清涼飲料水に分類されます。糖分もたくさん入っているので水分補給には不向きです。
1歳以上になっても哺乳瓶でジュース・スポーツドリンクを飲んでいるお子様がたまにいるようです。
しかし、哺乳瓶での摂取は時間がかかり、糖分が長く口の中に停滞します。虫歯に繋がる危険があるので、やめましょう。
歯に詰まったものをきれいにしよう
おやつを食べていると、歯の凹凸や歯間に食べ物が残ってしまうことがあります。歯に食べ物が残ってしまうと、それをエサにした虫歯菌が増殖してしまいます。
しっかりとした食事でなくても、おやつや間食をしたあとには必ず歯磨きをしましょう。お子様の場合は、仕上げ磨きをしてあげましょう。
定期検診を必ず受けよう
定期検診は、3か月〜6か月おきに受けるようにしてください。
初期の虫歯であればフッ素を塗るだけで治療が完了します。また、歯ブラシでは取れない汚れを歯科器具・器材を使用して掃除することができます。定期検診なくして、おやつは食べられません。
おやつは15時に食べよう
「おやつは何時に食べるといいか知っていますか?」と訊ねられると、多くの方は15時と返答するのではないでしょうか。
おやつを15時に食べる利点として、肥満予防が一般的に有名な説ですが、実は虫歯予防にも効果があります。通常、食事を3食摂るとなると、早朝に朝食、正午に昼食、夕食の時間帯は比較的ばらつきがありますが、18時から20時に摂る方が多いです。
食事間隔は、虫歯予防に大切な要素です。食事の間隔(おやつ含む)をしっかりあけることで歯の再石灰化を促す時間が多くなります。そのため、食事間隔が最も長い昼食から夕食の間におやつを食べることが最良とされています。
まとめ
今回は、おやつと虫歯の関係性に焦点を当てて解説ました。
歯磨きがまだ上手にできないお子様にとっては「虫歯になりにくい」おやつを意識して購入するだけで、虫歯予防に効果があるかもしれませんもちろん「虫歯になりやすい」としてご紹介したおやつを、一切食べてはいけないということではありません。食べる量や食べるタイミング、歯磨きのタイミングのポイントを理解することが大切です。
今回の記事を参考に、おやつや間食を我慢しすぎない「QOLの高い生活」を送りましょう。
お子様の虫歯予防を検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。