インビザラインですきっ歯を治すことは可能?治療期間や費用も解説
2024年07月06日(土)
こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。
インビザラインは、透明なマウスピースを用いて歯並びを改善できる矯正手法です。「インビザラインですきっ歯は改善できる?」「すきっ歯をインビザラインで治すために必要な期間はどれくらい?」といった疑問を抱えている方もいるでしょう。
本記事では、すきっ歯の原因やすきっ歯を放置するリスク、治療に必要な期間や費用を解説します。インビザラインですきっ歯を改善する利点や欠点も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
すきっ歯とは?
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間がある状態です。すきっ歯は正式には空隙歯列という名で呼ばれ、前歯だけでなく奥歯に隙間ができる場合もあります。前歯の真ん中に隙間ができている場合は、正中離開と呼ばれます。
人によってはすきっ歯の見た目にコンプレックスを感じ、歯並びを改善したいと考えることもあります。子供は成長と共に歯並びが変わることもあるため、適した時期を見極めて治療することが大切です。
どうしてすきっ歯になるの?
すきっ歯の具体的な原因は、以下の3つです。
生まれつきの歯の大きさや本数
生まれつき歯のサイズが小さかったり、28本揃わなかったりすると、すきっ歯の原因になります。歯の本数が28本以上でも、本来は生えない歯によってほかの歯が押されて、前歯などに隙間ができやすいです。
ただし、永久歯が生え揃う前の歯の隙間は、必要な場合もあります。永久歯は乳歯よりも大きいので、乳歯列の時期には一時的にすきっ歯になるのです。
また、上唇と歯茎の間にある筋が長い場合も、すきっ歯の原因になり得ます。
日常生活における癖
癖が影響して、歯に隙間ができることもあります。すきっ歯の原因になる癖は、以下の通りです。
- 舌で歯を押す
- 指しゃぶり
- 唇や爪を噛む
- 口呼吸
- 歯ぎしり
- 頬杖をつく
大きな力がかかる癖は少ないですが、歯を少しずつ押していくことで歯並びに影響を及ぼします。特に、子供の頃は顎の骨などの歯周組織がやわらかいため、癖で持続的に力が加わると歯並びが悪化するのです。
病気や抜歯の影響
歯周病や抜歯によって歯並びが乱れて、隙間が生まれることもあります。歯周病が進行すると歯槽骨が溶け、支えを失った歯が不安定になるため、歯の間に空間が発生するのです。
また、虫歯治療で抜歯をした場合、空いたスペースに隣接する歯が移動してすきっ歯になることもあります。奥歯の抜歯が影響して、前歯が後ろに倒れるように動くケースもあるでしょう。
すきっ歯は放置しないほうがいい?
遺伝や癖が影響してすきっ歯になった状態のまま放置していると、さまざまなリスクが生まれます。歯の間の隙間を放置することで考えられるリスクは、以下の2つです。
歯周病や虫歯のリスクが高まる
すきっ歯を放置すると歯の隙間に汚れが溜まりやすくなるため、歯周病や虫歯のリスクが高まります。食事をした後に歯磨きをする習慣があっても、歯の間に隙間がある状態では汚れが蓄積しやすいでしょう。
歯並びを矯正して歯と歯の隙間を改善すれば、印象が良くなるだけでなく虫歯などによって歯を失うリスクも減らせます。
滑舌や噛み合わせに影響する
歯の間にある隙間を放置していると、サ行やタ行などの滑舌が悪くなったり、噛み合わせが悪くなったりするリスクも考えられます。噛み合わせは食事の咀嚼に影響し、十分に咀嚼できていない状態で飲み込むと胃腸に負担がかかるでしょう。
また、噛み合わせが悪いと顎への負担が大きくなるため、頭痛や顎の痛み、肩こりにつながるリスクもあります。
インビザラインですきっ歯を治すことは可能?
インビザラインですきっ歯を改善することは可能です。特に、歯の間にある隙間が小さい場合は、インビザラインでも十分改善できるでしょう。
ただし、隙間が大きく歯の移動距離が長くなる症例は、インビザラインでは対応できないこともあるため注意が必要です。大きな隙間を改善するためには、より矯正力が高いワイヤー矯正などの治療法を検討する必要があります。
ワイヤー矯正で大きい歯の隙間を改善してから、インビザラインで微調整を行えるケースもあるでしょう。
インビザラインですきっ歯を治すメリット
インビザラインですきっ歯を治す具体的なメリットは、以下の3つです。
虫歯を防ぎやすい
インビザラインは、ワイヤー矯正とは異なり矯正装置の取り外しが可能です。歯磨きの際にはマウスピースを外せるので、虫歯を防ぎやすいでしょう。
矯正器具の取り外しができない治療法では歯磨きが難しくなり、口腔内を清潔に保つのが難しくなります。
しかし、インビザラインでは歯磨き時や食事中にマウスピースを外すことができます。フロスを用いてケアすることも可能なので、マウスピースと歯の間に汚れが残らないようにできます。そのため、矯正中の虫歯を予防しやすいのです。
IPRが必要ない可能性がある
インビザラインに限らず、矯正治療では抜歯やIPRという処置を行うことがあります。どちらもスペースを確保するために行われ、IPRは歯の側面をわずかに削る処置のことです。
すきっ歯の隙間を活用できれば、IPRの必要がなくなるかもしれません。
ワイヤー矯正よりも目立たない
インビザラインでは、透明で薄いマウスピースを装着して治療を進めます。そのため、ワイヤー矯正よりも矯正治療中であることが目立ちにくいでしょう。営業や接客などの仕事に従事しており、矯正器具を取り付けた際の見た目が気になる方にも選ばれています。
また、冠婚葬祭などどうしてもマウスピースを付けられない場面では、一時的に取り外すことも可能です。日々のイベントにも柔軟に対応しながら矯正治療を進められるのが利点です。
アタッチメントを定期的に清掃する、顎間ゴムの種類を変更するなど、さらに目立ちにくくすることが可能な場合もあります。
インビザラインですきっ歯を治すデメリット
他の治療法ではなくインビザラインですきっ歯を治療する場合、いくつかデメリットもあります。具体的なデメリットは、以下の3つです。
装着時間を管理しなければならない
インビザラインによる治療では、何時間装着したか自分でしっかりと管理しなければなりません。ワイヤー矯正とは異なり矯正器具が取り外し可能なため、1日20時間から22時間装着していないと十分な矯正力が歯にかかりません。
特に、自己管理が苦手な方は注意が必要です。矯正計画が順調に進まなくなるため、治療にかかる期間や費用が増加する懸念があります。
矯正器具の清掃が必要
装着する矯正器具の清掃が定期的に必要なことも、注意点の1つです。インビザラインは目立ちにくいマウスピースで矯正できるのが利点ですが、マウスピースの透明性を保ち、衛生的に使い続けるためにはこまめに清掃しなければいけません。
また、清掃が十分でないと、矯正器具の汚れが歯に密着することで虫歯や歯周病につながるリスクもあります。インビザラインは毎日流水で洗うほか、専用の洗浄剤の説明を読んで正しい頻度で掃除することが大切です。
重度の症例には対応できない
歯の間の隙間が大きい場合など、重度の症例はインビザラインでは対応できないことがあります。インビザラインは個別にカスタマイズされた器具で矯正できるのが強みですが、ワイヤー矯正ほどの矯正力はかけられません。
重度のすきっ歯には、ワイヤー矯正などの治療法で対応します。ワイヤーがはっきりと見えるのは避けたい場合は、ワイヤーを歯の裏側に取り付ける矯正方法を選択できる歯科医院もあります。
インビザラインですきっ歯を治す場合にかかる期間
インビザラインの全体矯正ですきっ歯を治す場合、2年から2年半の期間がかかります。部分矯正で治す場合は、3か月から6か月ほどで完了するでしょう。
インビザラインは患者様がご自身で進める治療なので、歯科医師からの指示を守ることが治療期間を延ばさないために重要です。
インビザラインですきっ歯を治す場合にかかる費用
すきっ歯をインビザラインで治す際には、30万円から100万円ほどの費用がかかります。部分矯正で対応できる場合は費用を抑えられるでしょう。
かかる費用の内訳は、以下のとおりです。
- カウンセリング代
- 精密検査代
- 診断代
- 保定装置代
- メンテナンス代
まとめ
重度のすきっ歯でなければ、インビザラインで改善可能です。全体矯正で治す場合は2年から2年半、部分矯正の場合は3か月から6か月ほどの治療期間がかかるでしょう。
すきっ歯を放置すると、汚れが溜まって虫歯や歯周病になりやすいため、矯正で改善することが大切です。自身の症状にあった治療方法で、歯の間にある隙間を整えて歯並びを良くしましょう。
インビザラインでのすきっ歯の治療を検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。