こどもの虫歯予防に効果的な方法を徹底解説!

2023年05月28日(日)

小児歯科

こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

歯科医院で治療を受ける男の子

こどもの歯は、大人の歯よりも虫歯になりやすく進行も早いため、毎日の歯磨きや食生活を見直してしっかりと予防していくことが大切です。

今回は、家でできる虫歯の予防法に加え、歯科医院での予防処置について解説します。また、虫歯になった場合の対処法や治療についても解説しますので、参考にしてください。

こどもの虫歯予防の重要性

歯科の椅子に座って鏡で歯を見る女の子

「乳歯が虫歯になっても生えかわるから問題ないのでは」と思う方もいるかもしれません。こどもの頃のお口の状態は、将来のお口の状態を左右するとされています。そのため、こどもの頃からしっかりと虫歯を予防することが大切です。

こどもの頃から虫歯予防をするメリットを詳しく説明します。

大人になってからも虫歯になる可能性が軽減する

虫歯の原因とされる虫歯菌(ミュータンス菌)がお口の中で増殖した状態だと、永久歯に生えかわったあとも虫歯ができやすいです。こどもの頃から、虫歯菌が存在しない口内を維持し増殖を予防することで、将来的に虫歯になりにくい口内環境を作ることができます。

正しい歯磨きや食生活を身につけることができる

正しい歯磨きやバランスの取れた食事、規則正しい食生活は、虫歯予防に非常に重要です。こどものうちに正しい歯磨きや食生活を身につけることで、大人になってからも虫歯の予防を自然に行うことができます。

歯並びや永久歯の形成に異常をきたすことを予防できる

重度の虫歯によって乳歯が早期に抜け落ちた場合、あいたスペースに隣の歯が倒れることで歯並びに影響を及ぼすことがあります。重度の虫歯を治療せずに放置し歯根に膿が溜まると、乳歯が抜けたあとも永久歯が変色する場合や、形成不全を起こす場合もあるのです。そのため、乳歯のうちから虫歯をしっかりと予防することが大切です。

歯磨きの重要性と正しい歯磨き方法

片手に歯ブラシを持っている笑顔の女の子

こどもの虫歯予防の重要性をご説明しました。次に、歯磨きの重要性と正しい歯磨きの方法をご説明します。

歯磨きの重要性

歯磨きの重要性や目的を解説します。

歯垢(プラーク)を除去する

歯磨きの目的のひとつは、歯垢を除去することです。

歯垢は、細菌が塊になったもので、取り除かないと虫歯や歯周病を引き起こす原因となります。歯垢は水に溶けにくい性質であるため、うがいだけでは取り除くことができません。そのため、歯ブラシやフロスなどを使用して取り除く必要があるのです。

唾液の分泌量を増やす

歯磨きをすることで口腔内が刺激され、唾液の分泌量が増加します。

唾液には、歯の表面や歯の間に付着した歯垢や食べかすを洗い流す自浄作用があります。口腔内を清潔に保ち、細菌が増えることを予防する役割を果たすのです。

正しい歯磨き方法

こどもの正しい歯磨きの方法は、以下のとおりです。

寝かせみがきを行う

前歯が生えてきた時期から歯磨きをスタートし、歯ブラシに慣れさせます。こどもが暴れても危険がないように、まずは膝の上にこどもを寝かせて磨く「寝かせみがき」から始めましょう。

自分で磨けるようになっても、7歳頃までは寝かせみがきで仕上げ磨きを行いましょう。

スクラッピング法で磨く

スクラッピング法とは、歯に対して歯ブラシを90度にあて左右に小刻みに動かしながら磨く方法です。

操作が簡単で清掃効果が高いため、こどもに適した磨き方といえるでしょう。

声を出してもらいながら歯磨きを行う

まずは「あ~」と声を出しながら口を開けてもらって、上下の奥歯を磨きます。1か所で20回程度小刻みに磨くことが理想です。次に、「い~」と声を出して前歯を露出させ、磨きます。奥歯と同様に、1か所20回程度は磨きましょう。

こどもが嫌がって歯磨きがうまく進まない場合は、今日は右の上の奥歯から、明日は左の上の奥歯からなど、日によって磨き始める場所を変えることで、磨き残しを防ぐことができます。

フッ素入り歯磨き粉やジェルを使用する

フッ素入りの歯磨き粉やジェルを使用し、口腔内にフッ素がとどまる状態をつくりだすことが、虫歯予防に有効とされています。

生後6か月頃から使用できるものもあるので、積極的に取り入れましょう。

歯科医院での予防処置

歯科医院で治療を受ける男の子

歯科医院でできる虫歯予防について解説します。

フッ素塗布

歯科医院で行う虫歯予防として代表的なのが、フッ素塗布です。

フッ素には、エナメル質の再石灰化を促進する、歯質を強化する、虫歯菌の働きを抑制するなどの効果があり、虫歯予防に効果的とされています。フッ素塗布はこどもの虫歯予防としても有効で、3か月に1回程度塗布することが理想です。

シーラント

シーラントとは、奥歯などの溝が深い歯に対して樹脂を流し込み、溝を埋める虫歯の予防処置のことです。生えかわったばかりの永久歯に対して行われます。歯の溝は汚れが溜まりやすく虫歯になりやすいため、あらかじめ溝を埋めて虫歯を予防するのです。

また、シーラントで使用するレジンという素材にはフッ素も含まれており、虫歯予防に役立ちます。

クリーニング

毎日の歯磨きでは取り除けない汚れをクリーニングで取り除きます。

定期的にクリーニングで汚れを除去することが虫歯予防に繋がるでしょう。

ブラッシング指導

歯科医師や歯科衛生士から正しい歯磨きの方法の指導を受けましょう。

虫歯予防には、毎日の歯磨きがもっとも重要といえます。正しい歯磨きを習得しましょう。

虫歯を防ぐ食生活のポイント

ミルクを飲む男の子

虫歯を防ぐための食生活のポイントをご説明します。

栄養バランスの整った食事をする

こどもの頃から栄養バランスの整った食事を習慣づけましょう。

栄養バランスの整った食事は、歯を強くすることに繋がります。特に、カルシウムは健康な歯をつくるために大切な栄養なので、食事からしっかりと摂取しましょう。

おやつの食べ方に気を付ける

こどもにとって「おやつ」は大切な栄養補給の手段です。

しかし、糖分の多いおやつは虫歯菌を増やす原因にもなります。チーズや牛乳、野菜などは、歯に残りにくく栄養もとれるためおすすめです。

また、ダラダラ食べることは避け、食事の時間を決めることが大切です。ダラダラと食べると、長時間口腔内に食べ物がある状態になり、自浄作用がうまく働きません。時間を決めて、規則正しく食べることが大切です。

虫歯になった場合の対処法と治療方法

歯の模型を使って説明をする歯科医師

上述しましたが、こどもの歯は大人の歯に比べて虫歯になりやすいです。そのため、気を付けていても虫歯になることがあります。

虫歯になった場合の対処法と治療方法についてご説明します。

虫歯になった場合の対処法

乳歯は、永久歯に比べてエナメル質が薄いため、虫歯の進行が早いです。そのため、虫歯に気づいたら早めに受診しましょう。

また、こどもは痛みなどの症状をうまく伝えられず、虫歯の発見が遅れることがあります。仕上げ磨きの際など、歯の観察を毎日行うことが大切です。

虫歯になった場合の治療

個人差はありますが、3歳未満のこどもは虫歯の治療の必要性を理解することが難しいです。治療の恐怖心で動いてしまうこともあり、歯を削る治療も簡単にはできません。そのため、フッ素と銀の入った「サホライド」という薬液を塗ることで、虫歯の進行を抑えます。虫歯が初期の段階の場合は、サホライドのみで治療を終了とする場合もあります。

虫歯の治療について理解できるようになったら、大人と同じように進行度に合わせて治療を行うことが多いです。

まとめ

黄緑の背景の前でガッツポーズをしている男の子

今回は、こどもの虫歯予防について解説しました。

こどもの頃から虫歯を予防することで、将来も虫歯になりにくい歯を作ることができます。また、こどもの歯は虫歯になりやすいため、定期健診を受け虫歯の早期発見に努めることも大切です。ぜひ一度、歯科医院でこどもの虫歯予防について相談してください。

こどもの虫歯を予防したいとお考えの方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。