国民皆歯科健診とは?そのなかで行われる唾液検査についても解説

2025年03月15日(土)

その他

こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

国民皆歯科健診を実施する歯科衛生士

「国民皆歯科健診ってなに?」「唾液検査ではどんなことがわかるの?」と疑問を持っている患者さまもいるでしょう。現代社会では、健康維持のための予防医療がますます重要視されています。

がん検診などの健康診査が広く普及している一方で、歯科健診はまだ十分に浸透していないのが現状です。国民皆歯科健診が導入されれば、すべての人が定期的に歯科検診を受けられる環境が整うでしょう。

本記事では、2025年導入予定の国民皆歯科健診の概要と、その一環として注目される唾液検査の役割について詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

国民皆歯科健診とは

国民皆歯科健診を受診する女性

国民皆歯科健診とは、すべての国民が定期的に歯科医院で口内の状態をチェックし、早期にトラブルを発見・治療できる仕組みのことを指します。幼少期から高校生までは定期検診が実施されていましたが、今後は大学生や社会人にもその対象を拡大されます。

2022年に公表された経済財政運営と改革の基本方針の中で、国民皆歯科健診の導入が検討されてから大きな注目を集めています。

国民皆歯科健診を導入する目的

国民皆歯科健診を導入する目的は、以下のとおりです。

健康寿命を延長させる

定期的な歯科検診の実施は、口内の健康を守るだけでなく、全身の健康維持に直結することが明らかになっています。歯を失ったり噛む力が低下したりすると、咀嚼が困難になり食事内容が偏っていくため、栄養バランスが崩れて全身の体調に悪影響を及ぼす可能性が高いです。

さらに、歯周病は多くの成人が罹患している疾患ですが、口内だけでなく全身の健康を害する恐れがあります。脳卒中や心筋梗塞、認知症、骨粗鬆症、高血圧、関節リウマチ、さらには妊娠合併症といった重篤な疾患のリスクを高めるとされているのです。

定期的な歯科健診を通じて口内の異常を早期に発見して治療することは、健康寿命の延伸に大きく寄与するといえます。

国の医療費の負担を軽減する

2007年以降、急速な高齢化に伴って国全体の医療費が増大している現状があります。歯の健康状態が全身の疾患リスクに直結するということを背景に、国民皆歯科健診が促進されました。

虫歯や歯周病の早期発見と治療によって重症化を防ぎ、全身の健康を維持することで国の医療費の負担を軽減するのです。国民全体が定期的に歯科健診を受けることは、経済的な側面からも非常に有意義な施策です。

歯科健診の受診率を向上させる

日本における定期的な歯科検診の受診率は、先進国の中でも特に低い現状があります。日本では痛みを感じるまで歯科医院を受診しない方が非常に多いです。結果として、口内のトラブルが進行していくのです。

子どもの頃から定期検診の習慣を身につけ、大学生や社会人になっても自らの口腔健康を守る意識を持つことが、将来的に健康な歯をしっかりと保つためには欠かせません。定期的な健診の普及が、国全体の口腔衛生の向上とともに生活の質を高める基盤となるでしょう。

歯科検診を受ける重要性

国民皆歯科健診を受ける重要性を説明する歯科衛生士

歯科検診を受ける重要性は、以下のとおりです。

健康への意識が高まる

定期的に歯科検診を受けることで、単に口内の状態をチェックするだけでなく患者さまご自身の健康管理への意識が高まります。たとえば、クリーニングの施術を受けると口内がすっきりする実感が得られ、毎日のブラッシングや食生活、生活習慣の改善へとつながるでしょう。

歯科検診は、健康への投資として非常に重要な意味を持ちます。

問題を早期に発見できる

定期的に歯科検診を受けると、虫歯や歯周病などのさまざまな口内の問題を初期段階で発見でき、迅速な治療につなげることができます。症状が進行する前に対処できれば、治療が複雑にならないため費用や身体への負担も大幅に軽減できます。

歯を大きく削ったり抜歯したりするリスクを減らせるので、健康な口内環境を維持できるでしょう。

治療箇所の異常に気付ける

歯科検診では、クラウンや詰め物などの摩耗や変色、隙間の発生といった細かな異常に早期に気付くことができます。虫歯や事故などで歯を欠損した場合、修復するために詰め物や被せ物を使用しますが、これらは永続的に使い続けられるわけではありません。

詰め物や被せ物の問題は、日常生活の中で気づきにくいです。ご自身で気づく頃には深刻な問題に発展しており、口内環境を悪化させる原因になることもあるでしょう。

定期検診では歯科医師による精密なチェックが行われるため、治療箇所の問題にも早期に気づけます。必要に応じて適切なメンテナンスも実施できるので、咀嚼機能の維持につなげられます。

プラークや歯石を除去できる

定期検診の際にクリーニングを受けることで、プラークや歯石といった口内に蓄積された汚れを徹底的に除去できます。虫歯や歯周病の発症リスクを下げることができ、常に清潔で健康な口内環境を維持できるでしょう。

また、歯の見た目も改善されるため、笑顔に自信を持てるようになるかもしれません。ご自身の口元への意識が高まれば、日々のセルフケアも丁寧に行えます。

生涯にかかる医療費を減らせる

定期的な歯科検診により、初期のうちに口内の異常を早期発見して治療を行うことが可能となります。これにより、将来的に大規模な治療や入院治療が必要になるリスクを大幅に低減できます。

長い目で見たときの医療費の節約につながり、経済的な負担を軽くする効果が期待できるでしょう。日々の予防が、最終的には生涯にわたる健康維持に貢献する重要な要素となります。

正しいセルフケア方法がわかる

歯科検診を通じて、歯科医師や歯科衛生士から具体的なセルフケアのアドバイスを受けられます。正しいブラッシング・フロッシングの方法など、日常生活で実践できるケアを教わることで、患者さまご自身が自宅で効果的に口内の健康を維持できるようになるのです。

セルフケアの知識は、長期的な健康管理に非常に役立ちます。

歯の寿命が長くなる

定期検診により歯の状態を継続的にチェックすると、虫歯や歯周病の進行を防げて、結果として歯自体の寿命を大幅に延ばすことが期待されます。予防的なケアがしっかりと行われれば、抜歯や大規模な修復治療の必要性が低くなり、健康な歯を長く維持することが可能です。

噛む力が保たれ生活の質も向上するため、健康面だけでなく生活全体の満足度にも大きく関係します。

国民皆歯科健診で導入予定の唾液検査とは

国民皆歯科健診で導入予定の唾液検査のイメージ

国民皆歯科健診の中で特に注目されているのが、唾液検査です。唾液検査は、口内の健康状態を手軽に評価できる方法として、今後の歯科健診において重要な役割を果たすと期待されています。

唾液検査の基本原理

唾液検査は、口内に存在する多種多様な成分を測定することで、虫歯や歯周病のリスク、さらには全身の炎症状態まで簡便に評価できる検査法です。歯の再石灰化を促すミネラルや細菌の活性、免疫反応に関わる物質などを分析することで、口内の健康状態を客観的な数値として把握できます。

従来の視診やレントゲン検査に比べると患者さまへの負担が少なく、短時間で結果が得られるため、今後の歯科健診において大きな役割を果たすでしょう。

検査項目とその意義

唾液検査では、虫歯菌の数や唾液の酸性度、唾液の緩衝能、さらに白血球や各種タンパク質の濃度、口腔内常在菌の種類などが詳細に測定されます。患者さまの口内環境が正確に評価され、リスクが高い状態を早期に発見することが可能です。

唾液検査で期待される効果

国民皆歯科健診に唾液検査が導入されると、患者さまは自分の口内状態を詳しく知ることができ、日常のセルフケアや予防意識が大いに向上します。また、国全体の健康管理や歯科医療の質向上につながるため、今後の歯科健診制度の発展に貢献することが期待されます。

まとめ

国民皆歯科健診を実施する歯科医院

国民皆歯科健診の導入は、国全体の口腔衛生を向上させるための大きな一歩です。定期的な歯科検診により、虫歯や歯周病の早期発見・治療が可能になり、健康な口内環境の維持に役立ちます。

特に、唾液検査は、手軽かつ迅速に口内の状態を把握できるため、患者さまご自身の予防意識が向上することが期待されます。予防歯科の重要性を理解し、国民皆歯科健診を利用して定期的に歯科クリニックへいく習慣を身につけることが、健康な口内を保つために重要です。

国民皆歯科健診に興味がある方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、小児歯科を中心に成人の一般歯科や矯正治療なども行っています。診療案内はこちら、ご予約も受け付けております。