マウスピース矯正で失敗した例と、失敗を防ぐ方法を解説!

2025年02月15日(土)

矯正歯科

こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

マウスピース矯正の器具を装着しようとしている女性

マウスピース矯正は、見た目が目立たず着脱も可能なため人気を集めています。手軽に歯並びを整えられる反面、失敗するケースもあることをご存じでしょうか。失敗の多くは、知識不足や不適切な使用が原因として挙げられます。

本記事では、マウスピース矯正の失敗例と、失敗を防ぐ方法などを解説していきます。マウスピース矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正の器具を手に持つ女性

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使用して歯並び・噛み合わせを整える治療法です。従来のワイヤー矯正と異なり、目立ちにくく着脱可能なため、社会人を中心に高い支持を得ています。

計画に沿って作製されたマウスピースを、1〜2週間ごとに取り替えながら、段階的に歯を移動させていきます。1日20時間以上マウスピースを装着する必要があり、自己管理が治療の結果に大きく影響するため注意が必要です。

治療期間は一般的に6か月〜2年程度で、歯並びの状態により個人差が生じることがあります。費用の相場は30〜100万円程度と幅があり、矯正の難易度や必要なマウスピース枚数によって変動します。

マウスピース矯正は、審美性が高く食事やブラッシング時に外せる点や、従来のワイヤー矯正と比べて違和感が少ない点がメリットといえるでしょう。自己管理が必要な点や、複雑な歯並びには不向きな場合があることがデメリットとして挙げられます。

また、治療完了後は定期的なメンテナンスが必要です。リテーナーを使用することで、整った歯並びを維持できます。保定期間中にリテーナーの装着を怠ると、歯が元の位置に戻る可能性があるため継続的なケアを心がけましょう。

マウスピース矯正で失敗した例

マウスピース矯正開始前に虫歯を治療しているイメージ

マウスピース矯正は、少ない違和感で審美性を保ちながら進められるため、多くの方に選択されています。

しかし、なかにはマウスピース矯正が失敗し、思うような結果が得られなかったケースもあります。以下に、マウスピース矯正が失敗した例と原因について解説します。

装着時間が不十分だった

マウスピース矯正では、ご自身の歯並びとマウスピースのズレを利用して矯正力をかけます。そのため、十分な効果を得るためには1日20時間以上の装着が必要です。マウスピースの装着時間が短いと、予定通りに歯の移動が進まないリスクがあります。

歯が治療計画どおりに移動しないと、治療期間も大幅に伸びてしまう可能性が高いでしょう。また、治療計画から歯の動きが外れると、追加のマウスピースが必要になるため経済的な負担も増加する恐れがあります。

定期検診を怠った

マウスピース矯正中は、定期的に歯科医院を受診する必要があります。定期検診では、計画通り歯が動いているかを確認します。仕事や育児など、多忙なことを理由に定期検診の予約をキャンセルすると、歯の移動状態を適切にチェックできません。

その結果、トラブルの発見が遅れて治療効果が十分に得られない場合があります。

事前治療が不十分だった

歯周病や虫歯の治療が不十分な状態でマウスピース矯正を開始してしまうと、矯正中に症状が悪化するリスクがあります。虫歯や歯周病の状態によっては、矯正治療を一時中断せざるを得なくなるでしょう。

虫歯治療を行うと歯の形状が変わるため、場合によってはマウスピースの再作製が必要になります。虫歯・歯周病がある場合は、マウスピース矯正前に治療を受ける必要があります。

不適切な歯科医院を選んだ

どのような矯正方法でも、一人ひとりの歯並び・噛み合わせを考慮して適切な治療計画を策定する必要があります。経験豊富な技術力のある歯科医師のもとで治療を受けることが、治療の成功には欠かせません。

しかし、なかには費用の安さだけを重視して歯科医院を選択する方がいます。相場よりも極端に安い歯科医院は、経験が浅い歯科医師が担当する場合や、治療計画を綿密に立てない場合が少なくありません。

マウスピース矯正が適応外だった

マウスピース矯正は、軽度〜中度の歯列不正に対応しています。歯の移動距離が大きい症例や複雑な移動が必要な症例など、重度の歯列不正には対応していません。

しかし、なかには目立たない矯正を希望して、適応でないにも関わらずマウスピース矯正を選択する方がいます。マウスピース矯正だけでは十分な治療効果が得られず、途中でワイヤー矯正への切り替えが必要になる場合があります。

リテーナーの装着を怠った

マウスピース矯正をはじめ、矯正治療には、歯を移動させる矯正期間と、整った歯並びを安定させる保定期間があります。矯正治療直後は、歯とあごの骨が安定していないため歯が動きやすい状態です。

保定期間は、整った歯並びが安定するまでの間、歯並びが崩れないように固定する期間です。治療後にリテーナーの装着を怠ると、歯が元の位置に戻り始めてしまうため注意しましょう。

マウスピース矯正での失敗を防ぐ方法

マウスピース矯正中のセルフケアとして念入りに歯みがきをする女性

マウスピース矯正での失敗を防ぐためには、どうしたらいいのでしょうか。以下に、マウスピース矯正の失敗を防ぐ方法を解説していきます。

信頼できる歯科医院を選ぶ

マウスピース矯正の成功には、経験豊富な歯科医院選びが欠かせません。治療実績や症例数が多い医院を選びましょう。実績や症例は、歯科医院のホームページなどに記載されていることが多いです。

また、マウスピース矯正は長期に及ぶ治療です。カウンセリング時の説明が丁寧で、不安や疑問点に向き合ってくれる医院を選ぶことも大切です。

事前の口腔チェックを徹底する

矯正治療を開始する際には、虫歯や歯周病などの治療を完了させることが必要不可欠です。健康な歯や歯茎の状態で治療を開始することで、安全で効果的に矯正を進められます。

口腔内の状態が整っていない場合、治療の中断や予期せぬトラブルが発生することがあります。

マウスピースの装着時間を確保する

マウスピース矯正をスムーズに進めるためには、1日20時間以上の装着が必須です。食事の時間などを考慮し、装着時間を確保できるように心がけましょう。

生活習慣が不規則だと、マウスピースの付け忘れなどが発生しやすいです。装着時間が減少しやすいため、規則正しい生活を心がけましょう。また、付け忘れを防止するためにスマホのアラームやアプリを活用するのも有効な手段です。

定期検診を怠らない

マウスピース矯正では、1〜2か月に1回程度の定期受診が必要です。治療の進行状況を確認する重要な機会なので、予約はできるだけ変更せずに受診するようにしましょう。

定期検診では、歯の動きが計画通りに進んでいるか、新しいマウスピースへの交換時期は適切かなどを確認します。また、ブラッシング指導や歯のクリーニングなども行います。

受診の間隔が空きすぎると失敗の原因にもなるため、できる限り予約を守って通院することが大切です。

セルフケアをしっかり行う

マウスピース矯正中は唾液の自浄作用が十分に働かないため、虫歯・歯周病のリスクが高くなります。治療を中断させないためにも、口内は常に清潔に保つ必要があるでしょう。

装着前のブラッシングはもちろん、マウスピースも定期的に洗浄することが欠かせません。不衛生な状態が続くと口腔内トラブルの原因となり、治療の中断につながるリスクがあります。

治療計画を十分に理解する

マウスピース矯正では、治療開始前にシミュレーションで歯の動きや治療完了の状態を確認できます。予想される治療期間や費用・起こりうる不具合などについて、事前に十分な説明を受けることが大切です。

自分の症例がマウスピース矯正で治療可能かどうかも、カウンセリング時にしっかりと確認しましょう。

保定をしっかりと行う

矯正治療が終了した後は、リテーナーの装着が必須です。整った歯並びを維持するためには、医師の指示に従ってリテーナーを継続して使用することが重要です。また、定期的なメンテナンスも怠らないようにしましょう。

まとめ

マウスピース矯正で綺麗になった歯で食事を楽しむ女性

マウスピース矯正の失敗を防ぐためには、信頼できる歯科医院選びが重要です。また、マウスピース矯正を開始したら、装着時間を守り定期的にメンテナンスを受けましょう。正しい清掃方法の実践など、自己管理もしっかりと行ってください。

マウスピース矯正を検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、小児歯科を中心に成人の一般歯科や矯正治療なども行っています。診療案内はこちら、ご予約も受け付けております。