マウスピース矯正中に虫歯になる原因と対処法!予防法も解説

2025年04月19日(土)

矯正歯科

こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

マウスピース矯正中に虫歯になり痛がる女性

マウスピース矯正中に虫歯になったらどうするのか疑問をおもちの方がいるのではないでしょうか。マウスピース矯正中は装置を取り外して歯磨きができるため、固定式の装置を使用した治療法に比べて虫歯になるリスクは低いといわれています。

しかし、ケアを怠ると口腔内の衛生状態が悪化して、気づかないうちに虫歯が進行するケースもあるのです。

今回は、マウスピース矯正中に虫歯ができる主な原因やその対処法、そして虫歯になるのを防ぐ方法についてわかりやすく解説します。

マウスピース矯正を始める前に虫歯が見つかったら

マウスピース矯正を始める前に見つかった虫歯

マウスピース矯正を始める前の検査で虫歯が見つかることは珍しくありません。このような場合、虫歯の治療が優先されます。

虫歯を放置したまま矯正治療を開始すると、治療中に痛みや炎症が起こって矯正治療の妨げになる可能性があります。また、矯正治療中に虫歯が進行して治療をすると歯の形が変わって、せっかく作成したマウスピースが合わなくなる可能性もあるのです。

そのため、マウスピース矯正を始める前には、虫歯や歯周病の有無をしっかり確認し、必要に応じて治療を済ませてから矯正を進めることが、成功への近道となります。歯科医師と十分に相談しながら、口内環境を整えたうえで矯正治療をスタートさせることが大切です。

マウスピース矯正中に虫歯になる原因

マウスピース矯正中に虫歯になる原因について紹介する歯科医師

マウスピース矯正で使用する装置は取り外しが可能です。装置を外して歯磨きができるため、虫歯になるリスクは低いといわれています。

しかし、実際にはマウスピース矯正中に虫歯になるケースは少なくありません。ここでは、マウスピース矯正中に虫歯になる原因について解説します。

唾液に触れにくくなる

マウスピースを装着している間は、歯全体が密閉された状態になります。この状態では、口腔内の自浄作用を担う唾液が歯の表面に行き渡りにくくなり、細菌の増殖を抑える働きが弱まってしまいます。

特に、歯の表面に食べかすやプラーク(歯垢)が残っている状態でマウスピースを装着すると、細菌が閉じ込められ、虫歯になるリスクが高まります。

マウスピースをつけたまま飲食している

マウスピース矯正中、飲食するときは装置を外さなければなりません。特に、マウスピースを装着している状態で糖分を含む飲み物を口にすると、装置の中に糖分が留まり、口腔内が酸性に傾いて虫歯になるリスクが高まります。

歯磨きが不十分

マウスピース矯正で使用する装置は、食事や歯磨きの際に外すことができます。

しかし、マウスピースを再装着する前のケアが不十分だと、虫歯になるリスクが高まります。例えば、食後に歯をしっかり磨かず、口の中に食べかすなどの汚れが残ったままマウスピースを再び装着すると、細菌が増殖して、虫歯になるリスクが高まるのです。

マウスピース矯正中、歯磨きがおろそかになると虫歯になるリスクが高まります。特に、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目など、磨きにくい部位にはプラークが溜まりやすく、細菌の温床となります。

さらに、マウスピース自体の清掃が不十分であることも虫歯になる原因です。細菌が付着したマウスピースを装着すると、虫歯だけでなく口臭の原因にもなります。

マウスピース矯正中に虫歯になったときの対処法

マウスピース矯正を中断し虫歯の治療を受ける女性

マウスピース矯正中に虫歯になった場合、虫歯の程度によって対処法は異なります。初期の虫歯であれば矯正治療を続けながら処置を行える場合もありますが、虫歯が進行している場合は治療のために一時的にマウスピース矯正を中断するケースもあります。

虫歯治療によって歯の形が変わると、既存のマウスピースが合わなくなる可能性があります。マウスピースが合わなくなり、再作製が必要になると、治療期間が延びる可能性があるでしょう。また、追加で費用がかかる可能性もあります。

マウスピース矯正中に虫歯を放置すると、治療が長引いたり、矯正の進行に影響が出たりするリスクがあります。そのため、違和感や痛みを感じた場合は、自己判断せず、早めに歯科医師へ相談することが大切です。

なお、定期的に検診を受けることで、大掛かりな治療が必要になる前に虫歯を発見できます。

マウスピース矯正中に虫歯になるのを防ぐには

マウスピース矯正中に虫歯になるのを防ぐためにケア用品を使用する女性

虫歯を予防しながら矯正治療を進めるためには、日常のケアを見直し、口腔内を常に清潔に保つことが重要です。ここでは、マウスピース矯正中に虫歯になるのを防ぐための具体的な方法について解説します。

丁寧に歯磨きをする

マウスピース矯正では、食事のたびにマウスピースを外します。食べかすや糖分が残った状態でマウスピースを装着すると、虫歯菌が活発に働く環境を作ってしまいます。マウスピース矯正中の虫歯を防ぐためには、食後丁寧に歯をみがくことが大切です。

歯と歯の間や奥歯、歯と歯ぐきの境目には磨き残しが生じやすいです。歯ブラシの毛先が届きにくい細かい部分に付着した汚れを落とすためには、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することが推奨されます。

歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシなどを併用することで、より効果的に汚れを取り除くことができます。歯磨きができない場合でも、口をゆすぐなど最低限のケアを行い、可能な限り早く歯磨きをしましょう。

マウスピースを洗浄する

矯正治療中の虫歯を予防するためには、しっかり歯磨きをするだけでなく、マウスピース自体も清潔に保つことが大切です。どれだけ丁寧に歯磨きをしていても、マウスピースに汚れが付着していると、細菌が増殖して虫歯になるリスクが高まります。

マウスピースを取り外したら流水で洗いましょう。専用の洗浄剤を使用することで目には見えない汚れやにおいも除去できます。

また、保管時は細菌の繁殖を防ぐために湿気がこもらないようにしましょう。高温の場所に置いたり熱湯で洗ったりすると変形する可能性があるため避けてください。

飲食するときはマウスピースを外す

マウスピースを装着したまま飲食すると虫歯になるリスクが高まります。そのため、飲食するときは必ずマウスピースを外しましょう。

マウスピースをつけたまま口にしてもよいのは水のみです。マウスピースを装着したまま甘い飲み物を口にすると、糖分が装置内に留まり、歯の表面が長時間酸にさらされることで虫歯が進行しやすくなります。

また、マウスピースをつけたまま飲食をすると破損の原因にもなります。虫歯を予防するだけでなく、マウスピースの破損を防ぐためにも、飲食時はマウスピースを外すことが大切なのです。

定期的に歯科医院を受診する

虫歯の初期段階では自覚症状が少なく、気づいたときには進行していることも少なくありません。特にマウスピース矯正中は、装置に歯の表面が覆われるため、小さな変化に気づきにくい傾向があります。

そのため、定期的に歯科医院を受診して、プロによるチェックを受けることが非常に重要です。虫歯を早期に発見できれば、矯正治療を中断せずに処置できるケースも多いです。また、歯科医院で歯のクリーニングを受けることで、虫歯の予防につながります。

就寝前のケアを怠らない

睡眠中は唾液の分泌量が減少するため、虫歯菌が活動しやすくなります。また、就寝中はマウスピースを長時間装着することになるため、歯とマウスピースの間に細菌や糖分が残っていると、虫歯が進行しやすくなります。

そのため、就寝前の口腔ケアは特に丁寧に行う必要があります。夜の歯磨きは時間をかけてしっかり行いましょう。マウスピースも洗浄してから装着することが大切です。

まとめ

虫歯を治療してマウスピース矯正を継続する女性

マウスピース矯正中は、唾液の循環が妨げられることや、食後の不十分なケアなどによって虫歯になるリスクが高まります。

マウスピース矯正中に虫歯ができた場合は、矯正治療を一時中断して虫歯の治療を行うケースもあります。これによって、歯の形が変わるとマウスピースの再作製が必要になることもあるでしょう。

マウスピース矯正中の虫歯を防ぐためには、丁寧に歯磨きを行うことが大切です。マウスピース自体もしっかり洗浄して清潔に保ち、虫歯を防ぎながら治療をスムーズに進めましょう。

マウスピース矯正を検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、小児歯科を中心に成人の一般歯科や矯正治療なども行っています。診療案内はこちら、ご予約も受け付けております。