乳歯が黒いのは虫歯?原因と対処法を解説!

2023年12月09日(土)

小児歯科

こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。

赤ちゃん

こどもの乳歯が黒いと「これって虫歯では?」と感じる方が多いでしょう。虫歯であれば一刻も早く対処する必要がありますが、歯が黒くなる原因にはさまざまあります。すぐに対処する必要がない場合もあるため、乳歯が黒くなる原因について正しい認識をもつことが大切です。

今回は、乳歯が黒くなる原因や対処法について解説します。乳歯が黒くなるのを予防する方法についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

乳歯が黒いのは虫歯?

乳歯が黒い

歯が黒くなる原因として代表的なものは虫歯です。そのため、乳歯が黒くなっていることに気づいたら、虫歯と断定して歯科医院を受診する方が多いでしょう。

しかし、乳歯が黒くなる原因にはさまざまあり、必ずしも虫歯であるとは限りません。しばらく様子を見ても問題ないケースもあります。

次に乳歯が黒くなる原因と対処法について具体的に解説しましょう。

乳歯が黒くなる原因と対処法

虫歯の治療を受ける子供

乳歯が黒くなる原因にはさまざまあります。「乳歯が黒くなったらどうしたらいいの?」と疑問をおもちの方もいるでしょう。

ここでは乳歯が黒くなる4つの原因と対処法について詳しく解説します。

食べ物が歯に付着している

乳歯が黒い場合、食べ物が歯に付着していることが考えられます。具体的には、海苔やチョコレートなどが歯に付着していると黒く見えることがあるのです。

食べ物が乳歯に付着して黒くなっている場合は、しっかりと歯磨きをしましょう。歯磨きをせずとも、軽く口をゆすぐ程度で落とせることもあります。

しかし、着色汚れの場合は歯磨きで落とすことは難しいため、歯科医院を受診しましょう。歯科医師や歯科衛生士などのプロにクリーニングをしてもらうことで、着色を除去できます。

注意すべきことは、歯磨きで無理やり落とそうとしないことです。研磨剤が多く含まれた歯磨き粉で無理にブラッシングをすると、歯の表面が傷つく可能性があります。結果的にますます着色しやすくなる可能性があるため、歯科医院で適切な処置を受けることが大切です。

虫歯になっている

乳歯が黒い場合、虫歯になっている可能性も考えられます。黒く見えるということは、虫歯がある程度進行していることを意味するのです。

「どのような黒さが虫歯の特徴なの?」と疑問をおもちの方もいるでしょう。ケースによって異なりますが、黒い点がある場合や歯の溝に黒い線がある場合には虫歯の可能性が高いです。

虫歯によって乳歯が黒くなっている場合は、虫歯治療を受けましょう。こどもの虫歯は進行が早く、神経まで達することも珍しくないため、なるべく早く歯科医院で治療を受けることが大切です。

「乳歯は生えかわるから、虫歯を放置しても問題ないのでは?」と思う方も多いでしょう。

しかし、虫歯を放置すると、乳歯の下にある永久歯に悪影響を及ぼす可能性があります。乳歯の虫歯を放置すると、永久歯も虫歯になるリスクが高まるのです。また、歯並びが悪くなる原因にもなるでしょう。そのため、乳歯の虫歯には早急な対処が必要なのです。

神経が傷ついている

乳歯が黒い場合、神経が傷ついている可能性も考えられます。歯に衝撃が加わるなどして神経が傷つき血行障害を起こすと、歯全体が黒っぽく変色することがあるのです。

「神経が傷ついている場合は一刻も早い対処が必要なのでは?」と思う方も多いでしょう。

しかし、歯の神経が生きていて、痛みなどがない状態であれば経過観察で問題ありません。乳歯の場合、歯の神経が修復され、歯の変色が改善されるケースもあるのです。

歯の神経が死んでいる場合は放置してはいけません。放置すると永久歯に悪影響を及ぼす可能性があります。歯の神経を除去する根管治療が必要になるケースも多いため、速やかに歯科医院を受診しましょう。

虫歯の進行を抑えるための薬剤が影響している

虫歯の進行を抑えるための薬剤が影響して、乳歯が黒くなることもあります。

こどもの虫歯治療では歯を削ることが難しい場合があるでしょう。歯を削って治療ができない場合に、虫歯の進行を抑えるための薬剤を塗布することがあり、その薬剤に含まれる銀が酸化して黒くなることがあるのです。

「歯が黒くなる薬剤は使わないほうがいいのでは?」という方も多いでしょう。

しかし、薬剤を塗布するだけで、歯を削ることなく虫歯の進行を抑えることができるのです。虫歯の進行を抑えるための薬剤を塗布したことで乳歯が黒くなっている場合は、歯が生えかわるまで待ちましょう。

乳歯が黒くなるのを予防する方法

子供の歯をみがく母親

乳歯が黒くなると見た目が悪くなります。そのため「予防法が知りたい」という方も多いでしょう。乳歯が黒くなるのを予防するためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

乳歯が黒くなるのを予防する方法は、以下の3つです。

口腔ケアをしっかり行う

乳歯が黒くなる原因として、食べ物が歯に付着していることや、虫歯になっていることが挙げられます。食べ物の付着や虫歯を予防するためには、口腔ケアをしっかり行うことが重要です。

口腔ケアを行うときのポイントは、以下のとおりです。

補助清掃用具を使用する

歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具を使用してしっかりと口腔ケアを行いましょう。

歯ブラシだけでは歯と歯の間や、歯と歯が重なった部分に付着した汚れを除去することは難しいです。補助清掃用具を使用することで、こまかな部分に付着した汚れを除去でき、虫歯予防につながります。

仕上げ磨きをしてあげる

こどもが自分で歯磨きをしたあとは、保護者の方が仕上げ磨きをしてあげましょう。歯と歯の間や、歯が重なっている部分に汚れが残りやすいためです。こどもが自分で歯磨きをしたあとに仕上げ磨きをしてあげることで、磨き残した汚れまでしっかり落とすことができます。

こどもが前向きに歯磨きできるよう工夫する

歯磨きを嫌がるこどもも多いでしょう。こどもが歯磨きを嫌がるときは、好きなキャラクターの歯ブラシを使用する・ご褒美をあげるなどの工夫をすることで、前向きに歯磨きができるようになることもあります。

どうして歯磨きが大切なのか、また虫歯になるとどうなるのか、保護者の方から話をしてあげるのもよいでしょう。

着色しやすい食べ物を避ける

上述のとおり、乳歯が黒くなる原因の一つに着色汚れがあります。着色汚れの主な原因は食事です。着色しやすい食べ物を避けることで、乳歯が黒くなるのを予防できます。

こどもが好きなカレーやトマトソースなどの色が濃い食べ物は着色しやすいです。着色しやすい食べ物を食べたあとは、しっかりと歯磨きをしましょう。

歯科医院でクリーニングを受ける

乳歯が黒くなる原因である虫歯を予防するためには、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることが重要です。

ふだんの歯磨きだけではお口の中のすべての汚れを除去することはできません。どれだけ丁寧に歯磨きをしていても汚れは残ります。汚れが蓄積し、歯石になると歯ブラシでは除去できません。歯石を放置すると虫歯の原因になります。

歯石を含め、歯に付着した汚れを除去するためには、歯科医院でクリーニングを受けることが重要なのです。クリーニングを受けることで虫歯の原因となる口内の汚れを徹底的に除去してもらえます。

まとめ

乳歯の生えた子供

今回は、乳歯が黒くなる原因と対処法、予防法について解説しました。

乳歯が黒くなる原因にはさまざまあり、必ずしも虫歯であるとは限りません。着色汚れによって黒くなっている場合や、歯の神経が死んで黒くなっているケースもあります。

虫歯が原因で黒くなっている場合と、歯の神経が死んで黒くなっている場合は放置してはいけません。放置すると永久歯に悪影響を及ぼす可能性があるためです。速やかに歯科医院を受診して治療を受けましょう。

乳歯が黒くなるのを予防するためには、口腔ケアをしっかり行うことが重要です。毎日しっかりと歯磨きを行い、虫歯になりにくい口腔環境を保ちましょう。また、定期的に歯科医院を受診しクリーニングを受けることも虫歯予防に効果的です。

乳歯が黒いことにお悩みの方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。