プレオルソが後戻りしにくい理由!特徴や後戻りを防ぐポイント
2024年10月05日(土)
こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。
プレオルソとは小児期に用いられる矯正装置のひとつです。歯に直接力をかけて歯並びを整えるワイヤー矯正やマウスピース矯正とは異なり、口周りの筋肉のバランスを整えることで間接的に歯並びの改善を図ります。
矯正治療後に気になるのは後戻りでしょう。プレオルソでの治療後は後戻りしにくいといわれていますが、どうしてなのでしょうか。
今回は、プレオルソの特徴や後戻りしにくいといわれる理由について解説します。後戻りを防ぐポイントや後戻りしたときの対処法についても解説しますので、お子さんの矯正方法としてプレオルソを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
プレオルソの特徴
プレオルソとは、マウスピース型の矯正装置のことで、おもに3歳~10歳頃の子どもに用いられます。
プレオルソは歯そのものに力をかけて歯並びを整えるワイヤー矯正などとは異なり、歯並びに影響を及ぼしている口周りの筋肉に働きかけて歯並びを改善するというものです。口周りの筋肉のバランスが崩れていれば、当然歯並びにも影響が及びます。
つまり、プレオルソによって口周りの筋肉のバランスを改善することで、歯並びを土台から整えることにつながるのです。
プレオルソの使用方法
プレオルソは着脱可能なマウスピース型の装置です。ワイヤー矯正のように歯に直接取り付けるものではありません。装着する時間は、日中1時間と就寝時のみです。
一般的なマウスピース矯正のように1日20時間以上装着する必要がないため、お子さんでも無理なく続けやすいでしょう。また、日中は1時間装着すればよいため学校に持っていく必要もありません。
保護者の方の目の届く家庭で矯正治療ができることもプレオルソならではの特徴といえます。
プレオルソの治療期間
プレオルソの治療期間はお子さんのお口の状態によって異なりますが、半年〜2年程度が目安です。なお、装置の装着時間が短い場合には治療期間が延びることも考えられます。
プレオルソで治療できる歯並び
プレオルソは、上顎前突や下顎前突、叢生、開咬、過蓋咬合など幅広い症例に対応可能です。そのほかにも、プレオルソを使用することは、指しゃぶりや口呼吸の改善にも役立つといわれています。
プレオルソのメリット・デメリット
以下では、プレオルソのメリット・デメリットについて解説します。
プレオルソのメリット
プレオルソのメリットは、以下のとおりです。
自由に取り外しができる
プレオルソはマウスピース型の矯正装置であるため、食事や歯磨きの際には取り外しが可能です。普段通りに食事ができ、歯磨きがしやすいため、口腔内を清潔に保ちやすいというメリットもあります。
装着時間が短い
一般的なマウスピース矯正では1日に20時間以上はマウスピースを装着しなければなりませんが、プレオルソは日中の1時間と就寝時のみです。装着時間が短く、自宅にいる間のみ装着すればよいので破損や紛失などのリスクも回避できます。
装置の装着時間が短いという点は、小さなお子さまにとって大きなメリットといえるでしょう。
痛みが少ない
プレオルソは一般的な治療とは異なり、歯を動かしません。お口周りの筋肉のバランスを整えながら間接的に歯並びを整えるため、痛みが少ないこともメリットのひとつです。
小さなお子さんの場合は痛みが強いと装着を嫌がることもありますが、プレオルソはやわらかいシリコン製なので装着時の痛みが少なく、続けやすいでしょう。
プレオルソのデメリット
プレオルソには多くのメリットがある一方でデメリットも存在します。プレオルソのデメリットは、以下のとおりです。
装着時間を守る必要がある
自由に着脱可能であることはプレオルソのメリットでもありますが、装着時間をしっかりと管理しなければいけないという点はデメリットです。
装着時間が短いと当然ながら治療効果は期待できません。場合によっては、保護者の方の目の届かない場所でお子さんが装置を外してしまうこともあるでしょう。忙しい保護者の方にとっては、負担に感じることもあるかもしれません。
歯並びをきれいに整えるのは難しい
プレオルソは、あくまでも歯並びが乱れる原因を改善するための矯正装置です。そのため、歯並びをきれいに整えることは難しいでしょう。歯並びをきれいに整えたい場合には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などを行う必要があります。
なお、早期にプレオルソを使用することにより将来的に歯並びが乱れることを予防することは可能ですので、ワイヤー矯正やマウスピース矯正の治療期間の短縮には役立ちます。
矯正治療の後戻りとは
矯正治療の後戻りとは、文字通り矯正治療によって整えた歯並びが元に戻ることです。一般的な矯正治療では歯に力をかけながら少しずつ動かしていきます。
しかし、矯正治療後は歯の周囲の骨が安定していないため、とても動きやすい状態となるのです。その状態で放っておくと、歯は元の位置に戻ろうとします。これは、矯正治療全般で起こる現象です。
そのため、一般的な矯正治療では矯正期間のあとに保定期間が設けられています。保定期間とは後戻りを防ぐための期間のことで、この間はリテーナーと呼ばれる保定装置を装着する必要があります。
なお、保定期間は矯正期間と同程度の期間で設定されることが一般的です。保定期間は、当然ながらプレオルソによる矯正でも設けられています。
プレオルソが後戻りしにくい理由
プレオルソは一般的な矯正方法とは異なり、口周りの筋肉のバランスや悪い癖などを根本から改善します。そのため、単に歯に力をかけて動かす矯正方法よりも後戻りしにくいといわれています。
とはいえ、プレオルソを使用すれば全く後戻りしないというわけではありません。装着時間が短かったり途中で装置を装着しなくなったりすれば、後戻りが起こる可能性があるでしょう。
プレオルソで後戻りを防ぐポイント
プレオルソに限った話ではありませんが、矯正治療では歯科医師の指示を守ることが重要です。装置の装着期間や装着時間を守らなければ効果を得られなかったり後戻りが起こったりするため注意しましょう。
なお、小児矯正では保護者の方の協力が必要不可欠です。お子さんが矯正装置をしっかりと装着できているかを毎回一緒に確認するようにしましょう。
プレオルソで後戻りしてしまったときの対処法
後戻りしにくいといわれるプレオルソですが、場合によっては後戻りを起こすケースもあります。以下では、プレオルソで後戻りを起こしたときの対処法について解説します。
歯科医師の指示どおりに装置を装着する
保定期間中に「後戻りをしているかもしれない」と気づいたときには、歯科医師の指示通りに装置を装着できているか見直しましょう。しっかりと装置を装着することで、後戻りを悪化させるのを防げます。
悪い癖を改善する
後戻りを引き起こす原因として、何らかの悪い習慣が影響していることも考えられます。例えば、指しゃぶりや舌で前歯を押す癖などです。このような悪い習慣を続けていると歯並びが乱れる原因となります。子どもの年齢に合わせてわかりやすく改善を促すことが大切です。
まとめ
今回は、プレオルソの特徴や後戻りが起こりにくいといわれる理由、後戻りを防ぐポイントについて解説しました。
プレオルソは口周りの筋肉のバランスや悪い癖を改善することにより根本的に歯並びを整える矯正方法であるため、後戻りが起こりにくいとはいわれています。
しかし、装着時間が不足すると後戻りが起こる可能性があるため保護者の方はしっかりと管理することが重要です。
プレオルソについてわからないことや気になることがある方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、小児歯科を中心に成人の一般歯科や矯正治療なども行っています。診療案内はこちら、ご予約も受け付けております。