プレオルソとは?メリットやデメリット、適応年齢や費用も詳しく解説
2024年05月25日(土)
こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。
プレオルソとはどのような治療法なのか疑問をおもちの保護者の方がいるのではないでしょうか。子どもの矯正治療として取り入れられているプレオルソですが、そのメリットやデメリットについてわからないという方も多いでしょう。
子どもに行う治療であるため、しっかりと情報を収集してから検討したいと考える方が多いのではないでしょうか。
本記事では、プレオルソとはどのような治療法なのか解説します。プレオルソのメリットやデメリット、使用方法についても解説しますので、プレオルソを検討されている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
プレオルソとは
プレオルソとは、小児歯科矯正に約30年間携わってきた日本の矯正専門医が開発した矯正治療の一つです。マウスピース型の矯正装置を使用して、歯並びが悪くなる原因を改善しながら、正しい位置に歯が並ぶのを導く治療法です。
顎の成長段階にある子どもの時期に、プレオルソを装着することでお口周りの筋肉のバランスを整え、大人の歯が生える土台を作ります。
また、矯正治療をしても口周りの筋肉バランスが悪いと、後戻りといって歯並びが元に戻ってしまうことがありますが、プレオルソで土台を整えておけば、後戻りを防げるでしょう。
さらに、口周りの筋肉を鍛えることで、口呼吸から鼻呼吸に改善できます。
プレオルソを使用するメリット
ここでは、プレオルソを使用することで得られるメリットを解説します。プレオルソを選ぶ際の参考にしてください。
柔らかい
プレオルソは柔らかい素材でできています。そのため、子供のお口に入れても着け心地がよく、口の中を傷つける心配がありません。
取り外しができる
プレオルソは取り外し可能な装置です。食事の際に装置が邪魔になることなく、ふだんどおりに食事ができます。また、歯磨きのときにも取り外せるため、お口の中を清潔に保ちやすいです。
装着は家の中のみ
プレオルソの装着は日中の1時間と就寝中のみです。そのため、外で子どもがプレオルソをつけたり外したりする必要はありません。
学校や幼稚園などにプレオルソをつけていくと、着脱に伴い紛失や破損のリスクがあります。特に、小学校になると矯正器具を付け外ししているところを友達に見られたくないと考え、歯科医師の指示通りに付け外しをしなくなるケースもあるでしょう。
プレオルソは家の中でのみ装着すればよく、全て保護者が管理できます。そのため、歯科医師の指示通りの着脱ができ、紛失も回避できるでしょう。
治療導入がスムーズで子どもも始めやすい
矯正治療を開始するときには、まず歯型をとる必要があります。
しかし、子どもは長時間口をあけていたり、じっとしていたりするのが難しい場合もあるため、歯型をとるという治療導入から嫌がるケースも少なくありません。
一方、プレオルソは既製品であり、歯型をとる必要がないため、子どもが嫌な思いをせずに治療を開始できるでしょう。
費用負担を減らせる
プレオルソは既製品のため、オーダーメイドで作成する矯正器具よりも安い費用で治療がスタートできます。また、プレオルソは歯並びだけでなく筋肉バランスを整える治療のため、後戻りが起こりにくいといわれています。
このことから、プレオルソで治療をして、歯並びが悪くなる原因を改善できれば、その後の矯正治療は不要となるケースが多いでしょう。
プレオルソを使用するデメリット
上述のとおり、多くのメリットがあるプレオルソですが、デメリットもあります。プレオルソでの治療を後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。
プレオルソを使用するデメリットは、次の通りです。
装着時間を守らなければならない
プレオルソの治療効果は装着時間に大きく影響します。そのため、プレオルソを指示通りの時間装着できていなければ治療効果が得られないかもしれません。
例えば、寝室を別にしている場合、子どもが就寝中に違和感からプレオルソを外してしまったとしても、保護者の方がそのことに気づけずに治療効果を得られないこともあります。装着時間が守れるように保護者の方が子どもをサポートしてあげることが重要です。
完璧な歯列にはならない
プレオルソで治療をしても、ワイヤー矯正やマウスピース矯正のように完璧な歯列にならないケースもあります。プレオルソは、歯並びが悪くなる原因を改善することを目的とした治療であるためです。
そのため、時間をかけて治療をしたのに思った通りの歯並びにならなかったと感じるケースもあるでしょう。細かいところまで歯並びを整えたいと考える方にとってはデメリットと感じるかもしれません。
なお、プレオルソで矯正できる範囲については治療前に歯科医師から説明があるため、説明をよく聞き、納得したうえで治療を開始しましょう。
プレオルソの適応年齢
プレオルソは、5〜10歳くらいの子どもが適応年齢とされています。乳歯が永久歯へと生えかわりはじめる時期であれば、まだ顎の骨が柔らかいため、治療がスムーズに進むでしょう。
しかし、成長には個人差があるため、適応年齢に該当しなくても治療が受けられるケースもあります。気になる方は歯科医師に相談するとよいでしょう。
プレオルソで治療できる歯並び
プレオルソではどのような歯並びを治療できるのか気になっている保護者の方もいるでしょう。
プレオルソで治療できる歯並びは、以下のとおりです。
- 上顎前突(出っ歯)
- 下顎前突(受け口)
- 叢生
- 開咬(オープンバイト)
- 過蓋咬合(ディープバイト)
上記に該当する歯並びであっても口腔内にトラブルが起こっている場合は、治療ができないケースもあります。そのため、プレオルソを検討している方は、一度歯科医師に相談し、治療ができる歯並び・口腔内の状態であるかどうか確認しましょう。
プレオルソの使用方法
プレオルソの使用方法は、毎日、日中1時間と就寝時に装置を装着するのみです。この1時間は最低ラインとされているので、1時間以上装着していても問題ありません。また、プレオルソを装着する前には、しっかりと歯磨きをしましょう。
プレオルソ使用中は舌の位置にも意識を向けられるように、なるべく鼻で呼吸をすることが望まれます。そのため、プレオルソを装着したら口を閉じるようにしましょう。
また、就寝時にプレオルソを装着すると口が開く場合や、装置が外れる場合には、お口にテープを貼るという方法もあります。
プレオルソの費用
プレオルソは自費診療となるため歯科医院によって費用は異なりますが、3万〜20万円が相場です。既製品を使うこともあり、他の小児矯正に比べると安い場合が多いでしょう。
また、検査費用やプレオルソの調整費用など、追加で料金が発生する可能性もあるという点を念頭に置いておきましょう。
まとめ
プレオルソは、子どもの顎が成長する時期に歯並びが悪くなる原因を改善しながら、正しい位置に歯が並ぶのを導く治療法です。プレオルソは柔らかい素材のため、お口にフィットし、口内を傷つけにくいという特徴があります。
歯並びが悪くなる原因の改善を目的とした治療であるため、完璧な歯並びにはならない可能性がある点はデメリットといえるでしょう。
また、プレオルソには治療ができる年齢や治療ができる歯並びがあります。そのため、お子さんがプレオルソの治療対象かどうかは歯科医院でチェックを受けなければわかりません。
プレオルソでの治療をお考えの保護者の方は、一度歯科医院を受診して、歯科医師にお子さんの歯並びをチェックしてもらってはいかがでしょうか。
プレオルソを検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。