床矯正の費用はどれくらい?費用を安く抑える方法も解説!
2024年06月29日(土)
こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。
床矯正は、成長期の子どもの歯列を改善する際に使用されます。費用がどのくらいかかるのか、気になる方も多いでしょう。
この記事では、床矯正の費用の目安と、費用を安く抑えるための具体的な方法について詳しく解説します。
床矯正とは?
床矯正とは、取り外し可能な装置を用いて歯並びを整える治療法です。成長過程にある子供の顎の発育を促進し、将来的な歯列不正を予防する効果があります。
床矯正の大きな特徴は、装置が取り外し可能である点です。食事や歯磨きの際に装置を外すことができるので、口腔内の清潔を保ちやすいのです。
また、装置を使用する時間を調整できるため、お子様の生活スタイルに合わせて治療を進めることができます。
床矯正のメリット
床矯正のメリットは以下の通りです。
取り外せる
床矯正で使用する装置は取り外しが可能です。そのため、食事や歯磨きを普段どおりに行うことができます。
ワイヤー矯正では装置を取り外せないため、歯磨きがしにくく虫歯や歯周病のリスクが高くなるとされています。床矯正では、そのリスクを低減できるのです。
また、装置の違和感やストレスを感じにくく、途中で治療をやめる可能性も低いです。
痛みを感じにくい
床矯正では顎の骨を拡大しますが、強い力をかけることはありません。お子様の成長を利用して顎の骨のバランスを整えます。
そのため、歯に力を加えて移動させて歯並びを整える一般的な矯正治療より痛みを感じにくいとされています。
抜歯せずに歯並びを整えられる可能性がある
床矯正は、歯列の幅を広げる矯正治療であるため、抜歯せずに歯並びを整えることが可能です。抜歯をすると痛みや歯茎の腫れが発生し、治療期間が延びることがありますが、床矯正を行えば健康な歯を抜かずに矯正治療を進められることがあるのです。
床矯正のデメリット
床矯正のデメリットは以下の通りです。
装着時間を管理しなければならない
床矯正で使用する装置は自由に取り外しができるため、装着時間の管理が必要です。決められた装着時間を守らないと、計画どおりに治療が進まず治療期間が延びる可能性があります。
1日14時間以上の装着を指示されることが多いため、定期的に装着時間をチェックする必要があります。
異物感が強い場合がある
床矯正の装置は口の中に入れるため、異物感を覚えることがあります。一般的なマウスピースに比べて少し大きいため、発音しにくくなることもあるでしょう。
1〜2週間で徐々に慣れることが多いです。違和感があっても、根気強く治療を続けることが重要です。
後戻りするリスクがある
床矯正でも、他の矯正治療と同様に治療完了後に後戻りする可能性があります。舌で前歯を押す癖や歯ぎしりなどが原因で、歯並びが元に戻ることがあるのです。
治療完了後にはリテーナーを装着して、歯並びを固定する保定期間を設けます。悪影響を与える癖がある場合は、改善する必要があります。
床矯正の費用
床矯正にかかる費用の総額は、約30万〜40万円程度です。
しかし、この費用は治療だけにかかるものではありません。床矯正の費用相場を、治療の流れに沿って詳しくご紹介します。
カウンセリング
床矯正を始める前にカウンセリングを行います。カウンセリングでは、現在の歯並びや顎の成長状態を考慮し、予想される治療期間や費用の説明が行われます。
床矯正のメリット・デメリットについても説明があるため、疑問や不安を解消する場として活用しましょう。カウンセリングの費用は、無料〜10,000円程度です。
精密検査・診断
カウンセリングを受けて床矯正を希望する場合は、検査を行います。具体的には、歯の型取りやレントゲン撮影を行い、今後の治療計画を立てます。
検査の費用相場は、3万〜5万円程度です。
矯正装置
型取り終了後、約2週間で床矯正に使用する矯正装置が完成します。矯正装置の着脱方法や口腔内の清掃方法、装着時間の重要性について説明を受けます。
費用は、矯正装置の受け渡しがあるため15万〜20万円程度かかります。
調整
矯正治療開始後は、矯正装置を定期的に調整します。装置の調整だけでなく、歯のクリーニングやフッ素塗布も行われます。
定期的な調整では1回あたり3,000〜5,000円程度かかります。
保定期間
床矯正終了後、広げた顎のスペースが元に戻らないよう保定装置を一定期間装着します。保定装置の費用は、1万〜5万円程度が相場です。
床矯正は保険適用の対象?
床矯正を含めた矯正治療は基本的に保険適用外です。
しかし、特定の条件を満たす場合には、保険適用の対象となることがあります。以下にその詳細を説明します。
厚生労働大臣が定める53の疾患
健康保険が適用される矯正治療は、厚生労働大臣が定める53の疾患が原因で歯列不正が生じている場合に限られます。
厚生労働大臣が定める53の疾患の一部は、以下のとおりです。
- 唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)
- ダウン症候群
- 骨形成不全症
- 筋ジストロフィー
厚生労働大臣が定める疾患に該当する場合、地方厚生(支)局の許可を得れば矯正治療が保険適用となることがあります。
参照元:厚生労働省保険局医療課医療指導監査室「保険診療の理解のために 【歯科】 (平成30年度)」
参照元:公益社団法人日本矯正歯科学会「矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは」
顎変形症
顎変形症は、顎の骨が上下で大きくずれたり、左右非対称になることによって噛み合わせに異常が生じる病気です。遺伝的要因や幼少期の癖によって発生することが多いです。
顎変形症の治療には外科的な手術が必要であり、その前後に行われる矯正治療については保険が適用されます。保険適用を受けるためには、顎口腔機能診断施設に指定されている医療機関での診断が必要です。
永久歯萌出不全に起因する咬合異常
永久歯萌出不全とは、適切な時期に永久歯が生えてこない状態です。この場合、歯茎を切開して埋まっている歯を引き出す開窓術が行われます。
前歯3本以上が永久歯萌出不全の状態であり咬合異常が生じている場合、開窓術と併用する矯正治療については保険が適用されることがあります。
床矯正の費用を安く抑える方法
床矯正は子どもの歯列矯正に効果的な治療法ですが、その費用は家計にとって大きな負担となることがあります。以下に、床矯正の費用を安く抑える方法をいくつかご紹介します。
モニターに応募する
歯科医院では、治療モニターを募集している場合があります。モニターに採用されると、治療中の口腔内の写真やアンケートの回答が歯科医院のホームページやSNSに投稿される代わりに、通常よりも安い費用で治療を受けることができます。
歯科医院によってモニターの募集条件は異なるため、事前に詳細を確認して申し込むことが重要です。条件を満たしている場合は、費用を大幅に削減できるでしょう。
医療費控除を利用する
床矯正の費用は、医療費控除の対象となることがあります。医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告を通じて所得税の一部が還付される制度です。
歯科矯正が噛み合わせの改善を目的としている場合、治療費や交通費、治療に必要な医薬品代が控除対象となります。
ただし、総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%を超えた場合にしか受けられません。
また、見た目の改善を目的とした矯正治療は控除の対象外です。具体的には、歯科医師が噛み合わせに問題があると診断した場合のみ対象になります。医療費控除を活用できれば、年間の医療費を軽減できます。
デンタルローンを利用する
月々の出費を抑えたい場合は、デンタルローンの利用を検討することも一つの方法です。デンタルローンは歯科治療専用のローンであり、通常のローンに比べて金利が低いことが多いです。
デンタルローンを利用することで、一度に高額の支払いを避けることができ、家計の負担を軽減することが可能です。支払い方法についても、事前に歯科医師と相談して決定すると良いでしょう。
まとめ
床矯正は、子どもの歯列矯正に有効な矯正治療法です。メリットとしては、食事や歯磨き時に装置を取り外せるため、口腔内の衛生状態を保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクが低減することが挙げられます。
また、比較的痛みが少なく、抜歯せずに歯並びを整える可能性が高い点も魅力です。
しかし、装着時間の管理が必要で、異物感や後戻りのリスクが伴います。
床矯正の費用相場はおおよそ30万〜40万円です。費用を安く抑える方法としては、モニター制度の活用、医療費控除の申請、デンタルローンの利用などが挙げられます。これらを活用することで、経済的負担を軽減しながら治療を受けられるでしょう。
床矯正を検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。