自費の入れ歯のメリットとデメリット!種類や費用目安も詳しく解説
2024年10月19日(土)
こんにちは。東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」です。
入れ歯はどのタイプを選ぶかによって装着感や食事の満足度、そして見た目の自然さが大きく異なります。
入れ歯を使っているときの不満といえば、食事や会話の際にずれたり、バネの部分が目立ったりすることではないでしょうか。こうした問題は、保険の入れ歯を選ぶか、自費の入れ歯を選ぶかによっても変わってきます。
今回は、自費の入れ歯のメリットとデメリットについて詳しく解説します。自費の入れ歯の種類や費用の目安についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
入れ歯には保険治療と自費治療がある
入れ歯には保険治療と自費治療があります。それぞれの特徴と大まかな違いについて確認しましょう。
保険の入れ歯の特徴
保険適用の入れ歯は、費用が安価です。
ただし、使用できる素材や作成方法に制限があります。保険の入れ歯には、主にレジンが使用されます。レジンは安価で加工しやすい素材ですが、厚みがあるため、装着時に違和感を覚えることがあります。
また、食べ物の温度を感じにくいため、金属床の入れ歯に比べると食事の満足度は低くなるでしょう。
さらに、保険の入れ歯の場合は自然な歯の透明感や質感を再現するのが難しいです。特に、部分入れ歯は金属のバネで固定するため、口をあけたときに目立つことがあります。見た目を気にする方にとっては、保険の入れ歯は満足できる選択肢にはならないかもしれません。
自費の入れ歯の特徴
自費の入れ歯は高額になる傾向がありますが、選択肢の幅が広がります。自費の入れ歯は、使用できる素材の選択肢が豊富で、耐久性の高いものが使われます。例えば、金属床の入れ歯にはコバルトクロムやチタンといった金属が使用され、非常に薄くて軽いのが特徴です。
金属床にすることで、食べ物や飲み物の温度を感じやすくなり、食事の満足度も高まるでしょう。
自費の入れ歯は審美性にも優れています。自費で作る入れ歯は、人工歯の色や形を自然の歯に近づけることができ、入れ歯であることが周囲に気づかれにくい仕上がりになります。
のちほど詳しく解説しますが、自費の入れ歯にはいくつもの種類があるので、審美性・フィット感・固定力・食事の満足度など、自分が求めている品質の入れ歯を選択することが可能です。
自費の入れ歯のメリットとデメリット
自費の入れ歯のメリットとデメリットを確認しましょう。
自費の入れ歯のメリット
自費の入れ歯のメリットには、次のものが挙げられます。
審美性の向上
自費の入れ歯は保険適用の入れ歯と比較して、自然な見た目を実現できます。入れ歯を装着していることを周囲に気づかれにくくなり、社会生活や人間関係において自信を持って振る舞えるようになるでしょう。
機能性の向上
自費の入れ歯は、しっかりと固定できるものが多いです。咀嚼力が高まり、食事の際の満足度が向上します。また、装着感にも優れ、ぴったりとフィットするので長時間の装着でも快適に過ごせます。
使用できる素材の選択肢が豊富
自費の入れ歯は使用できる素材の選択肢が豊富です。例えば、金属アレルギーのリスクが低いチタンや、柔らかい素材であるシリコンなどを使用できます。高品質な材料を使用することで、審美性が高く、しっかりお口にフィットする入れ歯を作成できます。
ご自身のお口の状態に合った素材を選択して入れ歯を作成できる点は自費の入れ歯の大きなメリットといえるでしょう。
自費の入れ歯のデメリット
自費の入れ歯のデメリットは、以下のとおりです。
費用が高額
自費の入れ歯のデメリットは費用が高額になることです。保険適用の入れ歯と比較すると、数倍から10倍以上の費用がかかることもあります。特に総入れ歯は高額になることが多く、100万円を超えることも珍しくありません。
自費の入れ歯は全額自己負担となるため、経済的負担が大きくなります。
再作製が必要になる場合がある
高品質な材料を使用していても、経年変化によって、噛み合わせが合わなくなったり、破損したりすることがあります。そうした場合、調整で対応できることもありますが、再作製が必要になることがあり、初回作製時とほぼ同等の費用がかかる可能性があります。
歯科医院によっては、自費の入れ歯に対して一定期間の保証を設けているところもあります。保証期間内であれば、修理や再作製の費用のサポートが受けられます。入れ歯を作製する際には、保証の有無や条件についても確認しておくとよいでしょう。
自費の入れ歯の種類
自費の入れ歯の種類を確認しましょう。
マグネット義歯
マグネット義歯は、磁石の力を利用して固定する入れ歯です。残存歯の根の部分に磁性金属を取り付け、義歯側にも小型の磁石を埋め込みます。この磁石と磁性金属が引き合うことで、義歯が固定されます。
従来の入れ歯のようなバネがないので、見た目が自然で目立ちにくいのが特徴です。磁石の力でしっかりと固定されるため、食事中のガタつきや外れるリスクも軽減されます。
金属床義歯
金属床義歯は、義歯の土台部分に金属を使用した入れ歯です。金属を使用することで、従来のレジン床義歯よりも薄く、強度が高いのが特徴です。
金属は熱を伝えやすいため、温かい食べ物は温かく、冷たい食べ物は冷たく感じることができます。これにより、食事の満足度が高まります。また、薄く作製できるため、装着時の違和感も少ないでしょう。
シリコン義歯
シリコン義歯は、粘膜に接触する部分をシリコン素材で覆った入れ歯です。シリコンは柔軟性と弾力性に優れ、吸盤のように口腔内の粘膜に密着します。柔らかいシリコン素材が歯茎とのクッションの役割を果たすため、咀嚼時の痛みや不快感が軽減されます。
ただし、シリコン素材は経年劣化により硬化したり、変色したりすることがあるので、耐久性には課題があります。
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは、従来の部分入れ歯で使用されていたクラスプと呼ばれる金属製のバネを使用せず、代わりに特殊な樹脂を使用する入れ歯です。この樹脂は歯肉と同じピンク色をしており、口腔内に自然に溶け込むデザインになっています。
金属のバネがないため、会話の際に入れ歯を装着していることが周囲にほとんど気づかれません。
一方で、強固な素材ではないため変形や破損のリスクがあり、耐久性には課題があります。
コーヌスクローネ義歯
コーヌスクローネ義歯は、内冠と外冠の二重の冠で固定する入れ歯です。内冠は支台歯に、外冠は義歯本体に組み込まれています。内冠と外冠は円錐形状をしており、摩擦力で義歯を固定する仕組みです。
従来の入れ歯と比べて安定感があり、咀嚼力も向上します。また、着脱が容易で、清掃しやすい点もメリットです。
ただし、長期使用で摩耗した場合は、再作製が必要になることがあります。
自費の入れ歯の種類ごとの費用目安
自費の入れ歯の種類ごとの費用を確認しましょう。
マグネット義歯の費用目安
マグネット義歯の費用は、マグネット1箇所につき5万円程度で、トータルで10万〜60万円程度になることが多いです。また、マグネット義歯は症例によっては保険が適用されるケースもあります。
金属床義歯の費用目安
金属床義歯の費用は、使用する金属の種類や量、デザインの複雑さによって変動します。例えば、チタンやコバルトクロムなどの高価な金属を使用すると高額になるでしょう。
金属床義歯の部分入れ歯の費用は30万〜60万円程度、総入れ歯の費用は50万〜80万円程度です。総入れ歯は部分入れ歯よりも大きく、より多くの金属を使用するため、高額になります。
シリコン義歯の費用目安
シリコン義歯の部分入れ歯の費用は10万〜50万円程度、総入れ歯の費用は40万~60万円程度です。総入れ歯は部分入れ歯よりも大きく、より多くのシリコン材料を使用するため、高額になります。
ノンクラスプデンチャーの費用目安
ノンクラスプデンチャーの費用は、8万〜30万円程度です。補う歯の本数が多いほど、費用が高くなります。
コーヌスクローネ義歯の費用目安
コーヌスクローネ義歯の費用は50万〜200万円程度です。こちらも入れ歯で補う歯の本数が多いほど、費用が高くなります。
まとめ
自費の入れ歯にはさまざまな種類があります。いずれも保険の入れ歯に比べると高額になりますが、固定力や審美性、食事の満足度などが優れています。
また、自費の入れ歯治療は専門性の高い分野なので、歯科医院によって扱っている入れ歯が異なります。歯科医師に相談のうえ、ご自身に合った入れ歯を選択しましょう。
入れ歯を検討されている方は、東京都八王子市にある歯医者「相沢歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、小児歯科を中心に成人の一般歯科や矯正治療なども行っています。診療案内はこちら、ご予約も受け付けております。